新着情報

歯周病(軽度から重度)

ブログ

歯周病は犬及び猫では最も罹患率の高い疾患の一つです。2歳齢までに猫では70%、犬では80%に何らかの歯周病の徴候が認められていると言われています。

【歯周病の診断】歯周病の有無は肉眼的に評価できます。詳しい重症度の診断は麻酔下での歯科X線検査、歯周プローブや歯科用探針などを用いた口腔内精密検査により行います。

【治療】歯周病のステージに合わせた治療を行います。ステージは個体ごとではなく、それぞれの歯について判定します。同一口腔内でもさまざまなステージの歯周病に罹患している歯が存在することになります。

ステージ1 歯肉縁  スケーリング

ステージ2(軽度歯周病)スケーリング+ルートプレーニング+キュレッタージも考慮

ステージ3(中程度歯周病)スケーリング+ルートプレーニング+キュレッタージ+フラップ手術+抜歯も考慮

ステージ4(重度歯周病)スケーリング+ルートプレーニングは考慮+キュレッタージ・フラップ手術は考慮+抜歯

【詳細】スケーリングは歯面に付着したプラークや歯石その他の沈着物を除去します。歯肉縁上スケーリングと歯肉縁下スケーリングです。

ルートプレーニングは歯根面を滑沢化することです。

キュレッタージはキュレット型スケーラーを用いて歯周ポケット内を掻爬し、歯周ポケット内の炎症に伴う炎症性肉芽を取り除き新鮮創にすることです。それにより、上皮性付着を誘導し、歯周ポケットの軽減を図ります。

研磨 スケーリング後の歯面は細かい傷がついており粗造になっているため、そのままでは再度歯垢が付着しやすくなります。そのため、研磨剤を用いてポリッシングブラシとプロフィーラバーカップにて研磨します。

薬物の歯肉ポケット内注入  歯肉の炎症がひどい場合、研磨後に徐放性の歯科用抗菌薬軟膏を歯肉縁下に貼付します。