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常同障害(犬、猫、ハムスター、小鳥等)

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常同障害は、異常行動に分類される問題行動です。攻撃行動の様に飼い主自身が被害を受けることは少ない分、常同障害が起きてもそれほど問題視しない飼い主もいるかもしれませんが、動物の心身の健康を考えると、早期に対応・治療すべき問題行動です。

 

【常同障害とは】  常同障害とは、「常に同じ」という字の通り、同じ行動が反復的に見られる状態です。

行動パターンとしては動物に備わるものですが、その目的や、頻度、程度が正常範囲から逸脱し、動物自身に支障が出るレベルにまでなっている状態であるため異常行動に分類されます。

【症状】   回転、尾追い、歩き回る、すくむ、なめる、噛む、空中をなめる、脇腹吸い、織物すい、ハエ追い、異し、吠える、鳴く影追い、自分の身体をなめる・咬む、毛を抜くなど。

【病因・寄与因子】  遺伝的要因、環境要因によるストレスや不安、ストレスをもたらす疾病への罹患、神経伝達物質の関与。

【検査】  まずは、問題行動が行動学的な問題であるかを判断するため、同様の症状を示す疾患との鑑別を行います。尚、直接的にその症状を引き起こすとは考えづらい疾患であっても、疾病への罹患がストレスとなって常同障害を発症することもあるため注意が必要です。問題行動以外の行動や一般状態の変化がないかを問診および身体検査により確認し、疑わしい疾患については、必要に応じて各種検査(X線、CT・MRI検査など)を行います。

関連する疾患は、脳神経疾患・皮膚疾患・疼痛を伴う疾患・感覚神経障害その他。

【治療】関連する疾患の治療。動物の不安傾向を増大させるような対応の中止です。最も根本的な対応は、薬物療法により不安や葛藤を緩和することです。精神安定剤などです。色々な薬があります。