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猫の心筋症

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猫の原発性心筋症は、肥大型心筋症、拘束型心筋症、拡張型心筋症、分類不能型心筋症、不整脈源性右室心筋症に分類されます。中でも肥大型心筋症と拘束型心筋症が多いです。

猫はうっ血性心不全(肺水腫や胸水貯留による呼吸困難)や動脈血栓塞栓症(急性腎不全や後躯麻痺)など、緊急処置が必要となる状態で来院するケースがあります。この様な状態に陥る前に(少しでも早期、あるいは無徴候の間)に、心筋症の存在を確認することが大切です。

猫の肥大型心筋症は無徴候であることが多いです。診察時、定期健康診断、循環器以外の検査で心雑音またはギャロップ音の検出。他の目的での胸部X線検査における心拡大。などで、偶発的に診断される。

【診断】心エコー検査。(身体検査と聴診で、心雑音、ギャロップ音、リズム不整の確認されたら心エコー)

猫は、犬と異なり健常でも心雑音が生じることがあります。(興奮時)

【無徴候の心筋症】臨床徴候がみられない健常な猫103頭に心エコー検査を実施した結果、16%に心筋症が認められた。

また、肥大型心筋症と診断される多くの猫(33~53%)は無徴候であり、病歴や主訴が見られない。つまり、猫の心筋症の罹患率は非常に高いものです。

【心雑音の発生率】肥大型心筋症の猫では63%に心雑音が見られた。つまり、心雑音のみの聴診では心筋症の47%を見逃すことになります。

ワクチン接種、診察時、健康診断の時に聴診でわかりますので、早期に発見することが大切です。